プロロジス、太陽光活用のコンテナ型データセンター

    物流施設の開発などを手掛ける米ProLogis(プロロジス)の日本法人プロロジス(東京都千代田区)は12月11日、福岡県小郡市で運営中の物流施設「プロロジスパーク小郡」の敷地内に、コンテナ型データセンターを着工したと発表した。

 プロロジスパーク小郡の屋根面に設置した太陽光発電設備から、コンテナ型データセンター内のサーバーへ直接給電する。また、太陽光発電の余剰電力は、プロロジスパーク小郡の入居カスタマーである福岡ロジテム(福岡県宇美町)が倉庫内の電力に使用する。

 コンテナ型データセンターは、エヌビディアの最新半導体を搭載したサーバーを含む10台のサーバーに合計60枚のGPU(グラフィック処理ユニット)を搭載し、生成AI(人工知能)などで必要となる高速演算処理に対応する。消費電力の約3割を太陽光由来電力で賄い、不足分はFIT(固定価格買取制度)非化石証書を活用することで実質再生可能エネルギー100%とする。

 また、プロロジスと住友生命保険は12月4日、プロロジスの物流施設「プロロジスパーク岡山」「プロロジスパーク盛岡」の屋根面に設置した太陽光発電設備を活用したバーチャルPPA(電力購入契約)サービス契約を締結したと発表した。住友生命にとって、初めてのバーチャルPPA導入となる。

 プロロジスパーク岡山に設置した太陽光発電設備の全1.2MW分の環境価値と、プロロジスパーク盛岡の太陽光発電設備5.7MWのうち4.6MWの環境価値を、フィード・イン・プレミアム(FIP)を活用して20年間供給する。2025年12月から提供開始する。年間約498万kWhを実質再エネとし、年間約2300tの温室効果ガス(GHG)削減を見込む。

 住友生命がテナントとして入居する事業用店舗で再エネを活用する。デジタルグリッド(東京都港区)が提供する再エネマッチングプラットフォーム「RE Bridge(アールイー ブリッジ)」上の非FIT非化石証書取引スキーム「Green Purchase Agreement(GPA)」を活用する。

 プロロジスは、2040年までにスコープ1・2・3(直接排出、購入電力とサプライチェーンによる間接排出)のバリューチェーン全体でGHG排出ネットゼロを目標に掲げる。また、住友生命は、GHG排出量の2050年ネットゼロを目指し、中間目標として2030年度にグループのスコープ1・2・3の2019年度比50%削減を掲げている。

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