倉元製作所、液晶関連を廃止し、ペロブスカイト太陽電池の量産に活用

倉元製作所は10月11日、同日開催した取締役会において、基板事業における成膜事業を廃止することを決議したと発表した。事業廃止に伴う工場の空きスペースを、8月に発表したペロブスカイト太陽電池の量産やロボットの組み立てなどに活用する。

 同社は、液晶ディスプレイ向けの成膜事業を重要な事業の1つとして展開してきた。しかし、2024年12月期はディスプレイ用液晶パネル市場の縮小傾向がさらに進み、前期売上構成の33%を占める主要顧客が事業規模を縮小し、9月以降、同顧客からの受注が見込めなくなったことから事業廃止を決定した。業績に与える影響は精査中。

 成膜事業の生産拠点だった岩手県一宮市の花泉工場では、新たにペロブスカイト太陽電池の自動製造ライン設備を導入し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の量産を行う予定。当初は13億円を投資し年間約1MWの生産ラインを整備する。その後、生産能力を約10MWまで順次拡大する計画。将来的には、宮城県栗原市の若柳工場に、さらに大規模な生産ラインを整備し年間100MW規模の量産も視野に入れる。

 このほかにも同社は、アイウイズロボティクス(IWR、東京都品川区)と株式交換契約を締結し、11月1日付で完全子会社化する。これに伴い、花泉工場において、同子会社からAI(人工知能)を活用した全自動業務用掃除ロボットの組み立てを受託する予定。

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